2016/10/27

「第1志望です」は嘘?

就職活動では、つい嘘をついてしまう経験をすることが多いようです。当社の調査では、就活で嘘をついたことがあると回答した学生は74・1%。ほぼ4人に3人が嘘をついていたことが分かりました。

 第1志望ではないのに「第1志望です」と嘘を言ったケースが72・6%で最も多く、「他社の選考状況を聞かれ嘘をついた」(50・3%)、「学生時代のエピソードに嘘を交ぜた」(33・9%)と続きました。

 最初の関門である「エントリーシート(ES)」と、苦手意識を持つ学生の多い「面接」では、つい自分をよく見せようと話を作ってしまうようです。

 学生が嘘をつく心境はどのようなものなのでしょうか。「すべては内定獲得のため」と必死な学生もいれば、「内定さえもらえればこっちのものなので、なんでもあり」といった声もあります。

 一方、「入社するかもしれない会社に対して、第2志望や第3志望とは言えない。どの会社に入社してもいいと思っているので、質問される意図が分からない」と指摘する学生もいます。

 学生が面接で苦手なものの一つに、「学生時代に頑張ったエピソードを教えてください」という質問があります。学生生活にはドラマのようなエピソードが必要なものと思い込み、嘘をついてしまうようです。

 「途中でやめたクラブにずっと所属していたかのように言ってしまった」「サークルの活動で、企業の共同企画商品として汗拭きシート開発に協力したことについて、自分の役割をリーダー役と偽った」など、大げさに話してしまうケースが多いです。

 ただ、「100%の嘘はつきたくない」という学生がほとんどで、やはり真っ赤な嘘は心がとがめるもの。「話すことがないと不合格になる可能性が高くなる。複雑な気持ちで嘘をついています」と心境を明かしてくれた学生もいました。

 嘘はすぐに分かるものなのでしょうか。面接官の経験がある人は、「大体の嘘は分かる」と断言します。「多少の嘘には目をつぶりますが、あまりにもひどい場合は落とします。突っ込んで話を聞けばすぐにぼろが出てしまうものです」と教えてくれました。

 面接でその会社のことを第1志望だとはっきり言えないのであれば、「第1志望群」とか「第1志望の一つ」という言い方もあります。

 嘘や小手先のテクニックをどう使うかに腐心する前に、自己分析や業界・企業研究をしっかりと行うことが大切です。(キャリタス就活副編集長 小出好男)