2016/06/10

就活本番 採用日程の固定化が優先だ

来年3月卒業予定の大学生を対象にした大企業の採用試験や面接などが本格化している。

 選考開始が6月1日に前倒しされた今年の採用日程は、概おおむね好評のようだが、課題も残る。学生が望み通りの職に就けるよう、より良い採用の在り方に知恵を絞りたい。

 多くの大企業は、経団連の指針に基づき、採用活動を展開している。昨年は、選考の開始時期が4月から8月に繰り下がった。その結果、夏以降も就活を強いられる学生が増え、負担が重くなったとの声が相次いだ。

 大企業にとっても、指針に縛られずに内定を出す外資系企業や新興企業に先を越されてしまうという危機感が強まった。

 企業が内定を出す代わりに、他社への就活をやめるよう学生に迫る「オワハラ」も問題化した。

 今年の選考開始が2か月前倒しされたのは、それらの批判を踏まえたためだ。学生の囲い込みが表向きは沈静化し、指針を守る大企業が昨年より増えたという。

 だが、解禁前に面接を済ませ、内々定を出している経団連加盟の大企業は依然、少なくない。5月1日時点で内定を得ていた学生は約3割に上る。これに、内定と内々定を取得見込みの学生を加えると、約5割に達している。