本当に『ワークライフバランス』だけが就活生の求めていることか?

こんにちは!
新卒WATCH編集部インターン、新大学4年のサトリエです。

就職活動真っ只中、連日企業説明会が行われていますね。今期の就職活動では「ワークライフバランス」、「クリーンな企業」というのがクローズアップされています。
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友人との会話は如何にクリーンな企業を見つけるのかというネタで話が尽きません。企業側も積極的に自社の労働環境を開示するようになり、これは社会的にも評価されています。
しかし、就活生全体の傾向をキャッチアップしているだけで、本当にアプローチしたい優秀な学生に興味を持ってもらうことができるのでしょうか。
現役就活生の私からすると、就職活動の水面下では「ファーストキャリアとしての企業選び」が進んでいるように思えます。
今回は様々な調査、友人の話を交えつつ、この話の実態に迫ります。

就職内定率も満足度もとても高かった17卒

3月17日、文部科学省、厚生労働両省によって、今春卒業予定の大学生の就職内定率が2月1日時点で90.6%であったと発表されました。
前年同期比2.8ポイント増で、6年連続で改善しています。このことから企業の採用意欲が高く、就活生の売り手市場となっているとがわかります。

リクルートキャリア『就職白書2017 -採用活動・就職活動編-』より

リクルートキャリア『就職白書2017 -採用活動・就職活動編-』より

同時に、学生の内定先への満足度が高いという結果も出ています。リクルートの就職未来研究所が発表した『就職白書2017』によると、2016年12月時点で入社予定企業に対する満足度は、「非常に満足」と「どちらかというと満足」の「満足・計」が80.8%に上りました。前年を0.9ポイント下回っているものの、明らかに高い水準です。

就活生の企業判断基準はどこにある?

就活生はなにを基準に就職活動をおこなっているのでしょうか?

『2017年卒マイナビ大学生就職意識調査』より

『2017年卒マイナビ大学生就職意識調査』より

マイナビが2016年3月1日(火) ~2016年4月20日(水)に実施した「2017年卒マイナビ大学生就職意識調査」の結果によると
就活生の大手企業志向の勢いが戻り、自分のやりたい仕事より安定を求める傾向が高まっているといえます。また、女性の営業職の割合は高まっており、これは企業の女性の登用への期待とマッチしています。

【企業志向】大手企業志向は前年比5.5pt増の48.4%。就職率上昇、景況感の好転などの影響で、前年に比べて大手企業志向が強い結果に

【企業選択】“大手”から連想される項目が増加。「安定している会社」が2001年卒以降最も高い割合に

「自分のやりたい仕事(職種)ができる会社(38.4%、前年比1.8pt減)」は2001年卒以降1位が続いていましたが、最も低い割合となりました。

【志望職種】「営業企画・営業部門」が7年連続の1位。文系女子でも3割近くに達し、10年前の約1.7倍に増加

女性のコミュニケーション能力の高さから“営業女子“に対する企業の採用ニーズは高まっています。合わせて、女性の働き方が多様化し、女子学生の中でも「営業」という職種に対する意識がプラスに変化しています。

就活生が本音で好む企業:ワークライフバランス、企業の情報開示

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東洋経済の就職四季報プラスワンによると、売り手市場となっている今年の就職活動では、大手企業思考や安定思考に加えて、ワークライフバランス、企業の情報開示がキーワードとなっているようです。

ワークライフバランス

2018年卒の就職活動の大きなテーマの一つとなっているのが「働き方改革」です。
政府主体で長時間労働の是正などを提唱したことや、2016年の電通の過労死事件を契機に、働き方改革は就活市場においても重大な関心事になっています。
売り手市場が続いていることに加え、学生も労働環境が厳しいいわゆるブラック企業には就職したくないという心理があります。
「学生がワークライフバランスやキャリアステップなどを重視してきており、質問も堂々とできるようになってきた」
と、「みんなの就職活動日記」を運営する、楽天の福地茂樹・みんなの就職事業課ヴァイスシニアマネージャーはこのように就活生の志向を分析しています。

企業の情報開示

それまでは企業が公開していなかった残業時間等の情報を積極的に開示することで、誠実な企業という印象を学生に残すことができます。逆に、非公開のままだと何かあるのではないかと、学生から不信の目で見られてしまう恐れがあります。
企業の求人情報を提供する会社で組織される全国求人情報協会(全求協)は、今年の採用広報活動解禁に合わせて、学生に職場のイメージを持って貰いやすくするために、企業側に情報開示を求めています。その項目が「職場情報提供」と「固定残業代」に関する表記です。
リクルートキャリアが運営するリクナビでは、2018年卒生向けの就職情報サイトの中で、「積極的に職場情報を公開している企業」というコーナーを新たに設けました。
ここでは検索結果の表示順について、情報開示項目が多い企業を優先的に表示しています。

本音のホンネで現役就活生が考えているのは

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私が「2017年卒マイナビ大学生就職意識調査」の結果をみて、企業選択について「大手企業志向」が2001年卒以降最も高い割合になったことに驚きました。
それまでは「自分のやりたい仕事(職種)ができる会社」が2001年から昨年まで首位をキープしていたにもかかわらず、今年になって突然最下位に転落しました。なぜ就活生の中で、自分のやりたい仕事(職種)ができる会社より大手企業志向が高まっているのでしょうか?

この変化の根底には、先ほど紹介したワークライフバランスが大きく関わっているように思います。
労働環境の情報開示がなされ、福利厚生の充実には費用がかかることから、必然的に大企業志向が高まったのではないでしょうか。
しかし、私の周りには男女ともに「起業」を念頭に、そのためのスキルを磨ける会社を選ぼうとする学生がいます。彼らの会社選びは、全体的な就活生の志向とは毛色が違います。
友人の一人は、大手外資系コンサルティング企業からの内々定を断って、ベンチャー企業で働くことを決めました。彼曰く
「ベンチャー企業では大手企業よりスピード感をもって即戦力を身につけることができる」
それこそが彼が重要視するポイントです。
また以前、お会いしたベンチャー支援を行う会社の社員の方曰く
「起業は自分らしい生き方を実現するための1つの選択肢である」
これにとても納得ができました。私が知る限り、起業家の方は昼夜を問わず忙しそうですが、それを楽しんでいます。

ワークライフバランスを考える上で、その比重は人によって異なること、また、好きなことを仕事にしている人の存在を抜きにしては議論はできません。安定した大手企業で働き続けるという選択肢の他に、起業という選択肢、フリーランスという働き方が拡大しつつあります。私自身、就職活動を通じて十人十色の働き方、人生プランがあるのだと気付きました。

次回の記事では、学生を惹き付けるオファー型の就活についてご紹介します。

この記事を書いた人:サトリエ

サトリエ

東京から関西の大学に進んだ現役就活生のサトリエです。 1年間ヨーロッパ13カ国を1人旅するなど好奇心旺盛。趣味は裁判傍聴とサウナ。無類の珈琲好きです。新卒WATCHインターンを通して、人に伝わる文書の書き方を身につけたいです。