面接官が知っておくべき「すぐに答えを欲しがる就活生の心理」〈前編〉

こんにちは!

新卒WATCH編集部インターン、関西在住の大学4年のサトリエです。

5月にもなると、かなり個別で就活生と話す機会が増えてくると思います。
そんな時、ジェネレーションギャップを感じることはありませんか?

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ちまたでは、若者の『車離れ』『恋愛離れ』がいわれていますよね。
むしろ私は親子ほど年の差のある面接官と就活生には根本的なものの捉え方、考え方に大きな違いがあって自然だと考えます。

そこで今回は、近年の就活生のキャラクタを鍋田泰孝著の『子どものまま中年化する若者たち』(幻冬舎/刊)を参考に、ところどころ『ほんとにそう?そこは違います!!』と現役就活生のサトリエが若者を代表してツッコみを入れながら就活生の心理をひもといてみようと思います。

本書では若者の3つの傾向が指摘されています。

1. 植物化する男子、クラゲ化する女子

培養される植物は、与えられた環境で生きていくしかない。(p15)

これは根拠ない万能感からくる傷つきやすい自己愛の現れであると筆者は指摘します。若者はそれまでの教育環境で「お客様」のような待遇を受けてきました。それによって、若者は準備されたものをクリアして褒められることに慣れています。真の意味での自己成長を経験しないまま社会人となり、自分がサービスを提供する側にまわると、少し上司から怒られただけで被害妄想を始めそうです。

サトリエ: 筆者の言う通り、私の周りの友人を見渡しても、大学時代に自ら何かに挑戦しようとしていた子は少ない気がします。飲み会であっても、新しい出会いを求めるより、心の知れた友人と飲むことを好みます。

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消費社会では、漂っていれば飢えることはない。(p.16)

サトリエ: 就活の動向に目を向けると、皆が就活を始めたから遅れをとりたくなくて就活を始めているといった感じがします。将来どうなりたいかの像が曖昧であるから、企業の説明会に行くたびに目移りを繰り返している学生も少なくないです。

しかし、これは「今の若者」に限った話でしょうか? 
いつの時代の大学生は基本的にそういうもので、30年前の学生も大して変わらないんじゃないでしょうか。

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2. すぐに答えを欲しがる

まず「考え抜く」ことは、自己成長において非常に重要な要素です。
ところが本書によれば、学校の相談センターに寄せられる内容は、悩みの本質を相談するものではなく、簡便なアドバイスを欲しがるケースが多いそうです。(p.176) 

サトリエ: すぐに答えを欲しがる、その通りだと思います。ただし、考え方を知らないからできないというのが本質だと思います。
私が受けてきた教育を振り返っても、日本教育では自分で何かを考えるという機会は少なかったです
私は海外の大学で刑法学を学んだとき、講義の途中で手を上げて質問をする学生の積極性に驚きました。いかに日本の教育が国際水準から遠いかを思い知らされました。

3. フラットな世界の中で生きている

 著者は人間関係の構造の変化についても言及しています。上下関係から横の関係、つまり友達感覚で付き合う関係が増えているといいます。
 代表的なのはインターネット上での人間関係です。匿名性が高いネットの世界では年齢に関係なくどんな相手にもフランクに話すことができます。
インターネットの世界と現実が混合して、対人世界の中から縦構造が消えたと筆者は指摘します。 (p.172)

サトリエはフラットな関係の中で生きることには2つの捉え方ができると思います。

1)常識の欠如。筆者がいうようにめんどくさいといった理由で、敬意を払うということを忘れている。( 最近、席を譲る若者が少ないので、それができる人をみるとカッコイイと同世代ながらに思います。)

2)固定概念にとらわれず、物事を俯瞰できるようになったのではないか。手のひらのスマホで膨大な情報を集められるようになって、一片からものを考えるのではなく、フラットに物事を考えるようになったのではないでしょうか。

現役就活生の視点から

今後、IT化がより一層進むにつれて、デジタルネイティブの活躍は大いに期待されます。
ただ、どこまでいってもビジネスは「人と人」です。
デジタルネイティブが持ち前の力を存分に発揮するためには、デジタルとアナログの融合を図ることが重要です。

人事の皆様、私達にもう少しアナログを叩き込んでください。

私は今回のコラムを初稿したとき、お恥ずかしい話ですが、原著を当たらず、書評サイトだけをみて書きました。編集者の方にそれを指摘されてハッとなりました。
自分も要約サイトだけをみてレポートを書き上げる大学生と何ら変わらないことを自覚しました。『子どものまま中年化する若者たち』を読み進めることは、まるで当事者研究のようでした。

多くの若者は、一次情報の重要性を分かってはいますが、めんどくさい、やり方をしらない、という理由か手を出さないのです。
書評サイトを使うことは決して悪いことではなく、それを活かして、高品質なアナログソースにアクセスすることで、効率よく確かな価値を生み出すことができると思います。

スマホの普及によって、私達の世代の中で絶対的に実体験が減っています。一方で、ネットの情報から得た疑似体験が増えています。私達の世代は大体の情報が手に入る心地のいい空間にいます。「今どきの若者のは…」という批判の対象として見るのではなく、若者の傾向を理解して上手い付き合い方を模索してみるのはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人:サトリエ

サトリエ

東京から関西の大学に進んだ現役就活生のサトリエです。 1年間ヨーロッパ13カ国を1人旅するなど好奇心旺盛。趣味は裁判傍聴とサウナ。無類の珈琲好きです。新卒WATCHインターンを通して、人に伝わる文書の書き方を身につけたいです。