「1995年生まれ(18卒)」が昔ながらの「年功序列」で「安定的」な働き方を求めるホンネ

こんにちは!
新卒WATCH編集部インターン、関西在住の大学4年のサトリエです。

採用活動が落ち着き、懇親会で学生と顔を合わせる機会が増えてきたのではないでしょうか。
そこで、今回は「18卒のことをもっと知りたい!」という声にお応えして、究極のゆとり世代「1995年生まれ」が歩んできた人生年表を見つつ、今年の就活生の傾向について振ります!

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1995年(平成7年)といえば、阪神大震災、地下鉄サリン事件など、日本史に残る悲劇的な出来事が起きた年です。私は1995年生まれなのですが、これまでの人生を振り返ってみると、節目節目でとんでもないことに直面していたことを思い出しました。今年の就職活動では、政府主体で長時間労働の是正などを提唱したことや、2016年の電通の過労死事件を背景に、「働き方改革」が大きな関心ごとになっていました。加えて、売り手市場であったことで、より一層、学生の中では労働環境が厳しいいわゆるブラック企業には就職したくないという心理が強まりました。少しでも「1995年生まれ」のことを知って頂き、今後の参考になれば幸いです。

大手志向・安定志向が勢いを取り戻した18卒の就活

リクルートワークス研究所が8月に発表した、18年卒予定の学生を対象にした調査「働きたい組織の特徴」では、「安定し、確実な事業成長を目指している」「入社直後の給与は低いが、長く働き続けることで後々高い給与をもらえるようになる」といった項目が上位に上がりました。「短期で成長できるが、体力的・精神的なストレスもかかる」という項目も、17年に比べ11.8%下がっています。このことから、学生たちの間で「安定志向」「年功序列志向」が一段と進んでいることが読み取れます。

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「1995年生まれ」はゆとり教育をフルコンプリート

実は、義務教育の12年間フルでゆとり教育を受けたのは「1995年生まれ」だけです。小学校入学の年に「ゆとり教育」がはじまり、高校卒業と同時に「ゆとり教育」が終了しました。

誕生    → 阪神大震災、地下鉄サリン事件
幼稚園卒園 → 9.11
小学校入学 → ゆとり教育開始
中学入学  → リーマンショック
中学卒業  → 3.11
高校卒業  → ゆとり教育終了
大学入学  → 増税
成人式   → 熊本地震

「1995年生まれ」の有名人

「1995年生まれ」を調べてみると、ぺこ&りゆうちぇるのりゅうちぇるが1995年生まれでした。日本がW杯出場を決めたアジア最終予選で、オーストラリア相手に点をいれた浅野拓磨選手(22歳)、井手口 陽介選手(21歳)ももしや「1995年生まれ」…!?と思ったのですが、それぞれ1994年生まれ、1996年生まれでした。なんとも掴みどころのない「1995年生まれ」です。

安定と変革を求める学生たち

業界のイメージ

「2018年卒マイナビ業界イメージ調査」によると、18卒の学生が持つイメージの中で、安定性が1番高いと考えるのは「銀行・証券」と「公官庁・公社・団体業界」でした。2位は「生保・損保業界」と「クレジット・信販・リース業界」でした。しかし、これらの業界での仕事への魅力については、マイナスなイメージが強いようです。「銀行・証券」についてのマイナスイメージは、休日・休暇・労働時間、仕事への魅力についてです。

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就職を決定した業界

株式会社ディスコが7月に公開した「7月1日時点での就職活動調査」によると、文系が就職を決定した業界は、1位が「銀行」(9.6%)で、1位「情報処理・ソフトウエア・ゲームソフト」(7.7%)、3位「保険」(7.0%)です。「銀行」は前年同様に1位でした。 理系は、前年同様「情報処理・ソフトウエア・ゲームソフト」(11.3%)と「電子・電機」(11.3%) が同率で1位です。次いで「医薬品・医療関連・化粧品」(10.1%)でした。上位の顔ぶれは、前年同期からほぼ変化していません。

冒頭で述べたように、今年の就活のトレンドは「安定性」でした。つまり、さほど仕事に魅力を感じていなくても安定を優先している傾向が強いといえます。

就活中のニューストレンド

マイナビが8月に公開した「2018年卒マイナビ学生就職モニター調査7月の活動状況」によると、学生が就活中に影響を受けたニュースの中で、最も高い割合となったのは「人工知能・AI」の31.6%、2位が「IoT(Internet of Things)」の30.5%となり、今話題を集めているテクノロジー関連のキーワードが学生の就職観や志望企業などに影響を与えたことがわかります。特に、「人工知能・AI」は文系男子で1位、理系男子で2位と、女子より男子の割合が高いです。全体の3位は「働き方改革(30.4%)」で文系男子・文系女子・理系女子で2位と幅広く影響があったといえます。4位の「女性活躍推進(23.1%)」は文系女子・理系女子・理系学部生で1位となり、女子は文理ともに約5割でした。5位の「地域活性化・地方創生(16.8%)」は特に地方在住者に影響があったようです。

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大手から中小企業に

8月31日にリクルートキャリアが発表した「就職プロセス調査 2018年卒 調査報告書」によると、前年よりも遅く、8月に入ってから大手中心から中小企業に目を向ける学生が増えているようです。

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まとめ

今年の就職活動の傾向として、最先端のテクノロジーに関心があるものの、安定を優先して就職活動をした学生が多かったといえます。人生年表に着目すると、様々な社会変化を目の当たりにしてきた「1995年生まれ」にとって、「安定志向」が前年度よりも強まったことには納得がいきます。私の周りを見ても、ベンチャーよりは、歴史のある企業、総合職よりは休みがしっかり取れる一般職を選ぶ女子学生が多いです。一括りに「安定」といっても、業界ごとに意味合いが変わります。IT業界であれば、将来性、福利厚生等、メーカーであれば今までの歴史等です。つまり学生は、先行きの見えない社会において、「生き抜く力」を身につけたいと思っているのです。それが「安定」という基準に現れています。売り手市場であった今年、学生は複数の内定先を「比較」することで、安定性の基準を見ていると思います。採用活動において、仕事の面白さを伝えるだけではなく、学生が安定と考えることをしっかりカバーすることによって、企業の志望度をあげることに繋がるのではないでしょうか。

この記事を書いた人:サトリエ

サトリエ

東京から関西の大学に進んだ現役就活生のサトリエです。 1年間ヨーロッパ13カ国を1人旅するなど好奇心旺盛。趣味は裁判傍聴とサウナ。無類の珈琲好きです。新卒WATCHインターンを通して、人に伝わる文書の書き方を身につけたいです。