公務員受験・海外留学帰国組…「3月一斉スタート就活」しない学生を秋採用する方法

インターンのマリナです。数回にわたり、夏以降の採用でリーチできる学生に注目してきました。

第一回:就活延長戦に入った学生にリーチするには

第二回:夏から就活本番!理系・体育会系の特徴

最終回は、海外留学からの帰国学生、公務員から民間就職へ進路を変えた層を取り上げます。

海外留学からの帰国組:国際派学生のマーケットが狙い目

study_abroad

海外留学生の事情

海外への留学生は、年々増加しています。2016年には、8万人を超える学生が留学生活を経験しました。(日本学生支援機構調べ)

長期休みを利用したプログラムから、海外大学に籍を置く正規留学まで、留学にはさまざまな形があります。また、滞在国や学校の規則によって、学業の年間予定も異なります。
それゆえすべての留学生に当てはまる就活の凡例があるわけではありません。ここでは、主流なケースとしての事情を述べたいと思います。

留学経験者のキャリア意識

留学経験者の就職観は、環境・成長がキーワードです。
就職を「就社」ではなく「キャリア形成・スキル向上」として捉えており、仕事自体の内容や、自らの成長を重視しています。
海外勤務やベンチャーへの関心も高く、安定志向の一般学生とは異なる傾向を示しています。
ryugakusei_disc1
参照:
「留学生のキャリア意識と就職状況」
(株式会社DISCO、2016年調査)

帰国した就活生の選択肢は3つ

欧米や中国への交換留学生は、5月〜6月が帰国のピーク。日本での3月一斉スタートへの参戦は、必然的に難しくなっています。

そのため、就職を控えた学生は、主に次の選択肢から就活ルートを決めます。

①留学中に活動し、入社先を決める
②帰国してから、夏以降に選考を受ける
③1年見送り、次年度の採用に挑む

志望する業界・企業や学業のスケジュールなどを考慮して、それぞれ自分に合った方法で就職を目指します。

情報収集・留学生向けサービスやイベントがカギ

就活について留学生が抱える問題は、国内での活動時間が限られていることと、情報の少なさです。
休暇中の帰国期間を使い、インターンや説明会に足を運ぶ人もいます。

留学生向けのイベントは、多くの学生が積極的に利用しています。例えば、毎年11月にボストンで開催される「ボストンキャリアフォーラム」。バイリンガル向けの就職イベントで、期間中の3日間で内定を得られることもあります。
bos-career

日本でも帰国ラッシュに合わせて、留学経験者向けのイベントが行われます。6月に開かれるマイナビ国際派EXPOなどが代表的です。

近年では、留学生を対象とした就職支援サービスやナビサイトも増えています。
前出の調査でも、留学生の情報源は企業HPに次いで、留学向けサイト・サービスが上位です。
一般的な採用フェーズとの住み分けが、今後は進んでいくのかもしれません。

留学帰国組にリーチするには?

aircraft-723888_960_720

留学生向け選考は積極的に情報公開を

留学中の学生は、日本にいる大学生のように、説明会を何社も回るような活動ができません。また、帰国後に就活をする場合、選考までにじっくり考えられる時間も少なくなります。
したがって、就活スタート時点において認知されているかどうかが、一般学生よりも重要と言えます。
インターンでの接触など、なるべく早いうちにリーチすることが得策でしょう。

また、「帰国後に選考を受けられる」という条件は、留学組の選択肢に加わるための大きな魅力だと思います。実際、渡航前に、秋採用の予定を企業へ確認する学生もいるそうです。
自社が留学生向けの選考スケジュールを設けているならば、シーズンに関わらず、その旨を常に公開しておくとよいのではないでしょうか。

留学生が集まる場に出向くことが近道

時間のない留学生にとっては、あれこれ手を出すよりも、ピンポイントで活動するほうが効率的です。
就活ノウハウは学生同士のネットワークでも共有されるため、留学経験者が集まる場は、ある程度固定されてきているように感じています。

先に挙げたようなイベントへの出展や、留学生向けナビサイトの利用が、この層への最短ルートだと思います。

◎オススメ関連記事◎
留学経験者の採用については、こちらの2記事で更に詳しくお伝えしています。就活の軸や活動タイプごとの進め方、また実体験でのリアルな声を掲載。来年以降の採用に向けても、ぜひお役立てください。

公務員から民間就職への移行組

最後に取り上げるのは、公務員志望から民間就職へと切り替えた学生です。

公務員組の事情

スケジュール変更で、民間就職との並行活動がより難しく

筆記試験に向けて、大学1・2年次から勉強に励む人もいる公務員志望組。
日程は区分によって異なりますが、4月下旬〜6月はじめに一次試験→6月下旬から8月頃までに最終発表、が大まかな流れです。

ここまでに合格しなかった場合、浪人も視野にいれて勉強を続けるか、民間就職に切り替えるかを選択することになります。

ほとんどの人が複数併願するため、民間企業への就活と並行するのはハードな道です。
更に今年は、いくつかの区分で試験日程に大幅な変更がありました。人気の高い東京都Ⅰ類や特別区をはじめ、約1ヶ月の前倒しとなっています。
民間企業の採用も5月頃がピークだったため、ここまでは公務員試験に専念していた学生も多いと予想されます。

公務員への努力は民間就職にも役立つ

公務員の筆記試験では、幅広い分野の知識が求められます。中には、民間企業が行うテストと共通する内容も含まれています。
例えば、試験科目の数的処理はSPIに適応していますし、時事問題は面接にも役立てることができます。
勉強してきた努力の分だけ、他の学生より得意な領域です。

公務員組にリーチするには?

calendar-1990453_960_720

共通ワードで学生をつかむ

公務員との共通点は、エントリーシートや自己PRにも活用されます。
とくに環境や地域貢献などは、企業も携わっていることの多い領域です。民間就職に切り替える際は、こうした共通ワードをたどって臨むことができます。

効率化の手段でもありますが、公務員でなくとも関心のある仕事をしたい、という意思が引き継がれているのだと思います。

ひとくちに公務員と言っても、手がける分野は多岐に渡ります。自社の事業や理念と照らし合わせれば、移行組に響く「共通ワード」が見つかるかもしれません。

なるべく細かな情報公開を

公務員のイメージは、依然として「安定」のトップブランドです。生涯の保障やワークライフバランスを求める学生には、理想的な仕事のひとつでしょう。
民間企業と公務員では事情が異なることは、学生も承知しています。それでも、公務員の待遇に後ろ髪を引かれる移行組は、少なくありません。

「落としどころ」を作るには、入社後のイメージをなるべく具体化していく必要があると思います。働き方・条件面など、現実的な視点を情報として与えたほうが、学生の意思も固まりやすいのではないでしょうか。

後半戦では焦点を定めたアプローチを!

arrows-2023445_960_720

大手ナビサイトを主軸に展開される前半戦と比べて、後半戦では活動の傾向や利用するサービスが細分化されていきます。今回取り上げた4つのカテゴリでも、それぞれに適したやり方で就活を進めていることが分かります。
漠然と秋採用を掲げるのではなく、ターゲット層ごとに狙い撃ちする方法が、後半戦には向いているのではないでしょうか。

これから出会える学生は、決して「残りもの」ではありません。経験や努力を個々に評価すれば、魅力的な人材はまだまだ見出せると思います。

この記事を書いた人:マリナ

マリナ

都内大学で政治学を専攻しながら、新卒WATCHインターンに参加。 よい情報を選ぶ目と、わかりやすくお伝えする力を養えるよう、日々勉強中です。美味しいものが好きな万年ダイエッター。