全米大学就職協議会推薦!インターン成功のための 10のTips 【日米インターン比較特集 第3回】

前回の記事では、アメリカで実際に提供されているインターンプログラムの事例をご紹介しました。

そのままは真似できない内容もありますが、オリジナリティのある実践的なプログラムからは、日本の企業も着想を得ることができるのではないでしょうか。

採用の大前提としてインターンが行われているアメリカでは、よりよいプログラムのためのノウハウやアドバイスも多く提案されています。

3回シリーズ最終回の本記事では、NACEによる「15 Best Practices for Internship Programs」の中から、日本においても役立ちそうなポイントを取り上げたいと思います。

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学生を受け入れる環境を整える

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インターンの開催に際しては、プログラムの内容だけでなく、社内での調整や学生への配慮も施す必要があります。学生の受け入れ体制を作るためには、次のような準備をすることができます。

1. 関与するすべての人に対してオリエンテーションを行う。

インターンをスムーズに行うためには、プログラムに関わることになる全ての人が、目的や定義を共有していることが大切です。学生へのオリエンテーションだけでなく、受け入れ部門やメンターとなる社員に対しても説明する機会を作りましょう

2. インターンにハンドブック、またはウェブサイトを提供する

冊子やウェブ上のガイドを用意しておけば、学生からの細かな質問への答えをあらかじめ与えたり、ルールを分かりやすく提示することができます。

3. 住宅の提供、移転への支援を行う

長期のインターンにおいて、特に遠方からの参加者は、期間中の住居を確保する必要があります。住宅の提供が難しくても、手頃な価格の物件探しを手伝うなどの支援をすることができます。

多くの学びと成長を促すプログラム

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インターンの内容としては、学業や研究での経験を活かすことができ、就職したときに与えられる業務・環境になるべく近いものが望ましいとされています。
実際に職場でのインターンを成功させるためには、社員の協力やサポート役の確保も欠かせません。

4. インターンに実際の仕事の割り当てを提供する

仕事のやり方や環境、業務内容ともに、ほぼ社員としてのタスクを与えることで、採用につながる成果がもたらされます。
業務が研究・専攻分野に関連しているものであれば、学生はインターンでの経験を大学に戻った際にも活かすことができます。
また、チャレンジしがいのある課題は、学生にとっての企業の価値や有用性を高めるひとつの要因です。

5. エグゼクティブランクの人物をスピーカーとして招く

CEOや幹部による講演や、彼らとフランクに会話をする機会は、インターン生に感動や、優れたロールモデル経験を与えることができます。幹部との接触は、学生に対する自社のアピールにもなります。

6. 新入社員をパネリストにする

このアイディアは、過去3年に入社した社員をパネリストとしてインターンのミーティングに参加させるというものです。新入社員はインターン生に最も近い存在であり、企業と学生の意見をスムーズに仲立ちすることができます。

7. インターンチームへの参与を促す

ふだん採用に直接関わっていない社員も、ボランティア、もしくはインターンチームのメンバーとして巻き込みましょう。専門家には、技術スキルを開発するイベントでの講演者や、アドバイザーになってもらうことができます。
また、例えば社内イベントで料理をふるまうようなことも、学生が企業文化に親しむためにとても有効な役割です。

フィードバックを得て次につなげる

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8. キャリアセンターのスタッフや大学の教員を招待する

一般に大学側は、インターンの現場を訪問して、学生が得ている経験を直接見る機会がほとんどありません。見学に招待することで、より多くの学生の紹介、キャンパスの可視性、ビジネスニーズに応じた柔軟性の向上がもたらされます。

9. フォーカスグループ、アンケートを実施する。

ターゲット学生に対してフォーカスグループやアンケートを行うことで、自社のプログラムが客観視できます。またこれは、ライバル企業が学生にどんなことを提供しているのか、という情報を得るためにも有効です。

10. 出口面接を実施する

プログラムを終えたタイミングで、対面、もしくは電話での面接を行うことは、学生のフィードバックを集め、就職への関心を評価するために重要です。アンケートを記入した上で面接に持ち込めば、より設計された面接にすることができるでしょう。

人事の指揮の下、少しずつでも企業全体の力を持ち寄る

アメリカにおける「よいインターン」の要素としては、
実践的で、入社後につながる仕事内容
学業での知識や経験を活かせること
企業の実際の文化、環境に触れられること
が挙げられます。これらを成すためには学生を受け入れる部署を始めとして、多くの社員の協力が必要です。
もちろん、実際の仕事と並行してインターンにがっつり携わることはほぼ不可能でしょう。ご紹介したヒントからは、イベントへの登壇や交流イベントへの参加など、適材適所で協力を得る方法を知ることができます。

また、期間中のサポートや出口面接、大学側との関係構築は、次回からのプログラムの向上、更には優秀な学生を集めることにもつながりそうです。

まとめ

インターン内容と就業がさほど結びついて認識されていない日本では、社内全体を巻き込んでの実践的なプログラムの実現は、なかなか難しいかもしれません。

しかし、インターンの持つ本来の利点は、業務や文化を含めた企業の「実際の姿」を提供できること。
企業の姿を知り、仕事に携わることで得られるリアルな実感は、学生の入社意思を後押しになると私は思います。

Offer Boxが就活生を対象に実施した『働き方』に関する意識調査では、学生が企業選びにおいて「環境」や「活躍できるかどうか」を充実しているという結果が出ています。昇進ややりたいことよりもこれらを優先する傾向にあって、インターンの影響力は今後ますます大きくなっていくと予想されています。

また、入社後のミスマッチは、早期の離職だけでなく、企業の文化や環境の一体感を損なわせることにも繋がるように思います。アメリカの事例からも分かるように、学生が企業に良いフィードバックを与える可能性は大いにあります。長期的に見れば、インターンは企業全体の活性化を促すとも考えられます。

入社後も見込んだインターンプログラムは、日本ではまだ主流ではありません。
だからこそ、今のうちからトライアンドエラーを繰り返すことが、他社に差をつける人材獲得能力につながるのではないでしょうか。

この記事を書いた人:マリナ

マリナ

都内大学で政治学を専攻しながら、新卒WATCHインターンに参加。 よい情報を選ぶ目と、わかりやすくお伝えする力を養えるよう、日々勉強中です。美味しいものが好きな万年ダイエッター。