コネ採用とはどう違う?新卒採用に今こそ取り入れたい、「リファラル採用」の魅力

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こんにちは!インターンのマリナです。
近年「リファラル採用」が、中途市場のみならず、新卒市場でも注目されてきています。

日本ではまだ導入事例の少ないこの手法。
自社では効果を上げられるのか?「コネ採用(縁故採用)」のマイナスイメージから、学生に敬遠されるのではないか?と不安に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで今回は、コネ採用との違いを明らかにすると共に、新卒採用におけるリファラル採用のやり方をご紹介します!

コネ採用との違いは?「人のつながり」による採用手法の移り変わり

まずはじめに、「リファラル採用」「コネ採用」の定義を確認したいと思います。
リファラル採用を直訳すると、refferral=紹介、recruiting=採用。社内人物や企業と関わりの深い人物からの、推薦・紹介による採用を指します。つまり広義に解釈すれば、「リファラル採用」も「コネ採用」も、同じくくりに含まれると言うことができます。

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では、2つの実質的な違いはどう定義されているのでしょうか?もっとも大きな相違点は、「本人の能力や適性を考慮するか否か」にあります。

コネ採用(縁故採用)

昔ながらの縁故採用は一般的に、血縁者、または政治家や企業役員など有力者のつながりによるものです。
紹介者の鶴の一声で決まるため、人事側は本人の能力ややる気に関わらず「仕方なく」採用することになります。
このような形式が、現在もコネ採用への不公平感やマイナスイメージをもたらしています。

リファラル採用

リファラル採用でのコネクションとは、仕事上もしくは個人的なつながりを指します。企業のことをよく理解している人物からの紹介という、信頼感を柱にした採用手法です。
権力に左右されることなく、本人の能力や適性もきちんと考慮します。紹介=即採用ではなく、いわば書類選考の通過のような位置付けです。

さて、「リファラル採用」という言葉自体の比較的新しい用語ですが、広義のコネ採用は昔から存在しています。
全く新しく生じたのではなく、歴史の中で意味合いが変化してきた手法なのです。新卒採用の歴史から、その変遷を見ていきましょう。

 

新卒採用で見る、コネ採用の歴史

新卒一括採用のはじまり

新卒一括採用は1895年、三井・三菱の旧財閥系企業を中心に始まりました。対象となった学生は旧帝大のエリート層で、この頃は縁故採用がほとんどでした。
1920年代後半には、不況下で就職希望者が殺到したことを受けて、選考プロセスが整えられます。企業は優秀学生を囲い込もうとし、徐々に採用の早期化が見受けられるようになりました。

自由応募の時代へー縁故採用と水面下での動きに変化

1960年代後半、学生運動の影響で学校推薦(指定校制)による就職の信用度が低くなりました。これにより、学生が企業訪問などを通じて自力で企業を見つける「自由応募」が一般的になります。
学生は、出身校で採用の可否が決まってしまう指定校制に不公平感を持つ一方で、企業へのコネ探しに奔走していたと言います。

さてここにきて、企業の「青田買い」は加熱の一途を辿っていました。学業がおろそかになることが懸念され、1952年には文部省・労働省・日経連・大学団体が就職協定(紳士協定)を通達。採用開始日などが規定されたものの罰則は設けられておらず、協定が守られることはありませんでした。
また協定ができたことで、学生に対する水面下アプローチが重要視されるように。学生のデータ入手や、「先輩を囲む会」といったイベントを通じて囲い込みが図られました。

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↑1957年10月5日の朝日新聞朝刊11面。就職協定違反が取り上げられている。(画像は『60年前にも「オワハラ」? 最初の就職協定のころの様子は…』朝日新聞DIGITAL より引用)

機会均等の意識から厳選採用へ

1970年代、オイルショックのあおりを受けて日本は大不況に。新卒採用を停止する企業が続出し、内定取り消し、自宅待機などが社会問題化しました。
世間の批判は協定違反(青田買い)や学歴差別にも及び、「公平な採用」を求める声が高まりました。この頃から、コネ採用が世間的にやりにくくなっていったと考えられます。

90年代にバブルが崩壊すると、産業は大量生産型から知識集約型にシフトします。人材に求められる条件も厳しくなり、いわゆる厳選採用の時代へ突入しました。
企業は採用者の量を抑え、質を高めなくてはならなくなったため、昔ながらの「コネ採用」は息を潜めてゆきました。

00年代以降はインターネットの発達にも後押しされ、採用の多様化・自由化が進んでいくことになります。リファラル採用も、多様なチャネルのひとつとして浮かび上がってきました。

 

なぜ今、リファラル採用が注目されているのか

このように日本のリファラル採用は、社会状況や世間の風潮を受けて、姿を変えてきました。いま、リファラル採用が注目されている背景とは何でしょうか。

飽和状態の就職ナビサイト

就職ナビサイトは、新卒採用でもっともメジャーな採用チャネルです。しかし昨今の売り手市場において掲載社数は増加し続けており、いまや飽和状態となっています。
とくに知名度の高い大企業に埋もれてしまう中小企業は、ナビサイト経由以外での抜け道を模索するようになりました。

「見えにくい」優秀人材への手がかり

少子化は将来的な問題として横たわっていますが、大学進学率は上がり続けています。学生の就職先も変化しており、ここ30年ほどで第3次産業が大きく伸びているといいます。

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↑大学生の就職先の移り変わりを示したデータ(画像は『データでみる就活』朝日新聞DIGITAL より引用)

加えて近年では、学生の活動フィールドも多様化しています。ナビサイトなどを用いた一斉スタートに与せず、早くから長期インターンに取り組んだり、在学時に起業する学生も現れています。
こうした層の優秀学生には、企業側が見つけ出してアプローチしなければなかなか接触することができません。

このような背景から、「受け身」の姿勢では母集団の形成もままならず、優秀人材の見極めもしにくいことが認識されるようになりました。
そこで近年、企業から学生に対して積極的にアプローチする、「攻め」の採用へと転換が図られています。
こうした攻めの採用手法のひとつとして注目されているのが、リファラル採用です。

 
 

新卒採用におけるリファラル採用のメリット

リファラル採用のメリットとしては、次のような内容が挙げられます。

メリット1.マッチング・定着率の高さ

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候補者の人柄、企業の文化や価値観の双方をよく知っている人物からの紹介であるため、高いマッチング率が期待できます。
入社前に企業理解を深めやすく、社内に知り合いが居るという安心感も得られることから、定着率も上がります。

メリット2.効率的なリーチを図れる

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個人的な紹介という形式のリファラル採用では、通常リーチしにくい層にも出会うことができます。
求人媒体における競合との奪い合いが発生せず、候補者をゼロから見極めるより負担を軽減できる点も効率的です。

メリット3.採用コストの削減

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求人広告やエージェントといった採用手法に比べて、人材獲得に係るコストを大幅に抑えることができます。実際に、リファラル採用だけに絞った企業では、80~90%ものコスト削減が成されています。

 

実は中途よりも新卒採用に向いている!

スキルや経歴よりも人柄・マッチングに重きを置く新卒採用は、リファラル採用との相性が良い手法です。

社員の協力率も、中途採用より新卒採用での方が高くなります。
対象者が転職潜在層に限られる中途採用に対して、新卒採用ではほぼすべての学生が就職活動中=対象者となり得るからです。
リファラル採用のクラウドサービスを提供している株式会社Combinatorからは、中途採用の約17%に比べて、新卒採用では約64%に増加するというデータが示されています。
若い世代の方が抵抗感が少ないことも、成功しやすい理由だと言われています。

参考記事

リファラル採用へのネガティブな印象は、学生側はほとんど抱いていないと思います。インターンなどで活動のフィールドが広がっていることもあり、「人脈も能力のひとつ」という認識です。
また、働き方への関心が高いいまの学生は、企業のリアルな姿を知る機会を求めています。例えば「ウチは飲み会が多いよ」といった話は、説明会ではなかなか聞くことができません。知り合いとのフランクな会話で企業理解を深める形式は、学生のニーズにも合っていると感じます。

 
 

カンタンではないけれど、長く活かしてゆける手法

リファラル採用はかつてのコネ採用とは違い、魅力的な人材の見極めをより効率的に行おうとする方法です。
アメリカでは中小を含めた多くの企業が導入していますが、その背景には、候補者が自らを売り込んでいくというもともとの採用スタイルがあります。

日本では長年、新卒一括採用システムのもと、いわばマス・マーケティング的な新卒採用手法が取られてきていました。
しかし近年、そのシステム自体に疑問が呈されはじめています。今後は企業側・候補者側がともに「個人的」に動いていく時代へと、シフトしていくように感じています。

今すぐにメインの手法にするのではなくとも、リファラル採用の仕組みを整えてゆくことは有意義ではないかと思います。

次回は、新卒リファラル採用の具体的なやり方をお伝えします!

この記事を書いた人:マリナ

マリナ

都内大学で政治学を専攻しながら、新卒WATCHインターンに参加。 よい情報を選ぶ目と、わかりやすくお伝えする力を養えるよう、日々勉強中です。美味しいものが好きな万年ダイエッター。