新卒採用でできる、リファラル採用のメリットと効果的なやり方

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インターンのマリナです。
新卒市場における抜け道として期待されるリファラル採用。前記事では昔ながらの「コネ採用」との違いを示すとともに、新卒採用にこそ合っている手法であることをお伝えしました。

今回は、新卒採用で取り入れられるリファラル採用4パターンを、学生の視点を交えつつご紹介します!

準備とフォローが大切!リファラル採用のポイント

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個人の紹介で成り立つリファラル採用は、一朝一夕で成功する手法ではなく、前準備がとても大切になります。
まずは、「紹介する・紹介される」土壌を作り上げることが大前提。
準備段階で抑えておきたいのは、次のようなポイントです。

リファラル採用の柱は「信頼」!

リファラル採用は、採用担当・紹介者・候補者それぞれの「信頼」があって初めて円滑に動きます。

まずは紹介者側に、「この会社なら紹介したい/してもいい」と思ってもらえることが大切です。自発的な紹介でなければ発展は見込めず、企業への不満にも繋がります。
紹介者に自社の魅力や特徴が充分伝わっているか、紹介を頼むことができる関係ができているかを、しっかり確認してから依頼しましょう。

もうひとつの「信頼」は、候補者(学生)と紹介者との人間関係です。紹介の経緯や選考結果による関係の悪化は、避けなくてはなりません。
紹介だからといって必ず採用されるわけではないこと、あくまで「提案」「薦める」範囲に留めた適切な持ちかけ方など、依頼する際にフォローしておく必要があります。

リファラル採用に対して学生が一番懸念しているのは「断りづらさ」です。紹介者が親しい人物であるほど、選考を受けなかったり、内定を辞退することがしこりとなって残ります。
紹介はきっかけや企業理解の手助けであり、そこから志望度を上げていく役割は企業側の領域です。線引きと程度を意識して、学生が自分の意思で決断する余地を残してほしいと思います。

 

社内の協力体制を敷き、自分ゴト化を促す

いきなり「良い人がいたら紹介して」と言うだけでは、協力者は集まりません。
社内でリファラル採用を行う場合、まずは社員に人材採用への当事者意識を浸透させることが先決です。

紹介制度の存在を周知することからはじまり、ビジョンや採用課題を伝えてゆき、採用が自分にも関わりがあることだという意識を醸成していきます。
できれば、トップの人物から巻き込むことが望ましいとされています。はじめに協力してくれそうな人物を、数人ピックアップしておくのも有効です。

インセンティブ制度や候補者との飲食費の補助など、紹介しやすくする環境づくりも、協力率を高めるポイントです。

 

動機づけをフォローする

企業理解を深めてから入社できる点は、リファラル採用のメリットのひとつ。
これを成立させるには採用担当から、候補者の「動機付け」、紹介者の「根拠」を提供・フォローする必要があります。
方法としては、自社の特徴をまとめた資料を作ったり、担当者自身も候補者と必ず会ってサポートする、などが挙げられます。

「紹介されたから」という理由のみで入社を決める学生は少なく、あるとすれば前述の断りづらさによる選択が考えられます。
関心やモチベーションを上げるためには、採用担当者からのフィードバックも効果的だと思います。3者間でフィードバックが共有されることで安心感を与えられ、紹介者との関係維持にも寄与します。

 

新卒採用で取り入れられる4つのアプローチ

以上のポイントを踏まえて、新卒リファラル採用の具体的なやり方をご紹介します。
新卒採用においては大きく分けて、次の4つのルートを取ることができます。

社員の紹介制度

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もっともメジャーな方法が、社員からの紹介制度です。前項で述べたように、社員がリクルーターになれるような環境づくりが必要となります。
ねらい目は、入社歴の若い、つまり学生と年代の近い社員。周囲に就活生がいることが多いため、協力が得られやすいと考えられます。

もうひとつ、説明会やインターンに現場の社員を巻き込み、そこで個人的な人脈づくりを促す、という方法もあります。
イベントや選考を通じて人事の方と親しくなり、食事に行ったという話は、実際に私の周りでも耳にします。現場の社員も採用当事者となっていれば、こうした対面の関係性が増えてゆくのではないでしょうか。

効果的なタイミングは?

「紹介」に持ち込むタイミングは、就職活動が本格的に始まる直前がベストではないかと思います。
近年は学生が志望企業を絞り込む時期も早まっているため、まずは志望の選択肢に入ることが必要となるからです。

つながりを提供するならば、1~3年次の長期インターンや、3月以前のイベントなどで機会を設ける。2月下旬から3月にかけて、紹介の呼びかけを行う、という流れです。

 

内定者への呼びかけ、研修の活用

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内定学生は、採用の対象者にもっとも近い存在。紹介できる人数が多いことだけでなく、内定者自身の企業理解を深める目的にも役立ちます。

すぐに導入できるのは、メールなどで紹介を促す方法。
内定の段階では入社意思に個人差があり、入社を控えてナーバスになっている時期でもあります。強制やノルマではなく、あくまで「呼びかけ」であることがわかる文面にすることが肝要です。

もうひとつは、入社前研修の一環としてリファラル採用を取り入れる方法です。
実施している企業では例えば、内定者に自社の説明会を企画運営してもらう、チーム毎にリクルーティングを行う、といったプログラムが試みられています。

効果的なタイミングは?

内定者は入社がほぼ決まっているとは言え、企業文化や労働環境をまだ体感していない状態です。
社員としての自覚が生じていない内に依頼すると、リファラル採用としての機能が働きません。不信感から内定辞退を招く恐れもあります。

したがって、自社理解の機会を依頼前に設けることが必要です。内定式や研修を終えてから、もしくは理解と紹介を兼ね備えた研修プログラムを組むことが適切だと思います。

このケースで内定学生が気にする点は、自らの評価への影響です。過度なプレッシャーを与えてしまうと、紹介しづらかったり、入社をやめてしまう可能性もあります。紹介を依頼する意図や、個人評価への影響の有無は、はっきりと伝えておく必要があります。

 

大学教授への紹介依頼

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大学教授からの紹介は、理系学部では推薦制度として存在しています。
リファラル採用は、制度化されたものより一歩踏み込んで、個人的な紹介として依頼する方法になります。

具体的には、まずOB・OGの社員を経由して挨拶に出向き、つながりを持ちます。定期的に接触を続け、2~3年後に紹介のしくみを作り上げることを目指す長期戦が、現実的だと思います。
あらかじめ教授との関係をしっかり構築しておく必要があるため、ゼロから始めるには時間がかかるでしょう。
しかし、採用実績を積み上げれば確実な窓口となりますし、とくに理系の優秀な学生を確保するのにはとても有効です。

効果的なタイミングは?

前年度に採用実績がある場合、次年度を見越して、挨拶を兼ねた軽い依頼をしておくと、印象に残りやすくなります。

学業との兼ね合いも意識されるため、卒業研究が本格的に始まる前が好ましいと思います。定期的に接触してゆく中で、申し出のタイミングを計りましょう。

 

SNSを利用した「一本釣り」

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最後に紹介するのは、Facebookやミートアップ系SNSなどを利用して、学生に個人的な接触をしてゆくやり方です。
ゼロからでもWeb上でつながりを生むことができ、優秀人材をピンポイントで獲得できる「一本釣り」の手段でもあります。

社員紹介のように候補者のアテがないため、求める人物像・要件を具体的に落とし込んでおくことが重要になります。
候補者に興味を持ってもらえるような自社サイトや資料も、まだ顔をつき合わせていない時点では大きな判断材料となります。

効果的なタイミングは?

SNS上でも目を惹くような人材は、就職戦線に出れば引く手数多になると考えられます。見つけたらすぐに接触をはかり、まずは「一度会社に遊びにきてみないか?」という形に持っていくことがベストです。
インターネットでのやりとりが多くなるため、選考スケジュールも個別に組み、なるべく短期間で進めると、負担が少なく、学生も乗りやすいのではないかと思います。

 

SNSでの距離感に注意!
SNSは使い勝手が良く、コミュニケーションも取りやすいツールです。リファラル採用以外でも、活用する企業は増えてきています。
ただ、気をつけたいのがSNSでの距離感。多くの学生は、私生活の領域にまでは踏み込んでほしくない、と考えています。
個人アカウントを日常生活で使う中で、あまりに頻繁な連絡が来たり、プライベートへの干渉と感じられることがあると忌避してしまいます。

連絡の頻度や距離の計り方には、留意が必要です。

 
 

まとめ

新卒リファラル採用はまだ導入事例が少なく、先行企業も手探りで実証しています。

長期的な視野で取り組む必要がありますが、その分、社内の結束力・内定者のモチベーションなど、複合的なメリットが得られる手法だと感じました。
さて、リファラル採用の成功には、企業及び事業にある程度の知名度が必要だという意見があります。

確かにネームバリューがあれば、紹介時の食いつきは良くなります。
しかしリファラル採用は、分かりやすい魅力でなくとも、時間をかけて対面で伝えられる強みを持っています。

とくに新卒採用における候補者=学生は、特定の企業文化などに染まっていない、まっさらな状態です。
安定志向の学生に対して、「納得」や「安心感」という武器で口説くことができるルートなのではないかと思います。

この記事を書いた人:マリナ

マリナ

都内大学で政治学を専攻しながら、新卒WATCHインターンに参加。 よい情報を選ぶ目と、わかりやすくお伝えする力を養えるよう、日々勉強中です。美味しいものが好きな万年ダイエッター。